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最終更新日:2022年5月9日

市長の部屋(令和3年度)

令和4年度施政方針から

令和4年度施政方針 市長令和4年第1回たつの市議会定例会の開会に当たり、私の市政運営に臨む所信と基本方針の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

はじめに、新型コロナウイルス感染症については、感染力が非常に強いとされるオミクロン株の拡大により、いまだ出口が見えない状態にあります。市民、事業者の皆様には、感染防止対策に引き続き御協力いただいていることに感謝申し上げるとともに、コロナ感染症対応の最前線で闘っておられる医療従事者や介護従事者をはじめエッセンシャルワーカーの皆様へ深く感謝を申し上げます。

現在、感染拡大「第6波」の渦中にあって、3回目のワクチン接種につきましては、集団接種において、会場、日時を指定する方式とし、特に重症化が想定される高齢者や施設入所者、さらには、介護従事者、教職員等といったエッセンシャルワーカーを対象に、前倒しでワクチン接種を開始いたしており、現時点においては、順調に進捗していますことを御報告申し上げます。

一方、国においては、コロナ禍で傷ついた国民の暮らしや経済の回復を目指し、「脱炭素社会(グリーン社会)の実現」、「地方の所得向上」、「デジタル改革」、「子ども・子育て支援」を重点的に推進するとしています。

今般の新型コロナウイルス感染症は、私たちに多くの困難を突き付ける一方で、テレワーク、オンライン教育、ビジネスモデルの変化、環境意識の高まりなど、新たな時代へのイノベーションを生み、これらの変化へ果敢に挑戦することがますます求められています。

本市におきましても、今後生ずる経営資源の縮小、大規模災害や感染症の発生リスクに迅速に対応し、質の高い行政サービスを持続するため、自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を目指して、専門人材を招へいし、新しい時代にふさわしい体制整備を進めてまいります。

コロナ禍で大きな影響を受けた地域経済の再生に向け、新たなにぎわいを創出する「龍野IC周辺まちづくり区画整理事業」を継続するとともに、地域に根付く企業を次の世代へ引き継ぐ「事業承継促進事業」を実施することで、持続可能な経済成長に取り組んでまいります。

さらに、持続可能なたつの市を構築していく上で、“誰一人取り残さない”というSDGsの理念は極めて重要と認識のもと、インクルーシブ教育の推進や西播磨地域で初となる「パートナーシップ宣誓制度」の導入等、多様性と包摂性に満ち誰もが暮らしやすい、住んでみたいと思える“たつの市”の実現に取り組んでまいります。

本年は、「第2次たつの市総合計画後期基本計画」の始動の年でもあります。時代の変化を的確に捉えながら、長期的展望に立って、人口減少をはじめとした様々な変化や課題に立ち向かい、「未来応援 住みたいまち たつの」の実現に向かって、粉骨砕身の覚悟で取り組んでまいります。

1 社会的包摂と満足度の高いまちづくり

令和2年の国勢調査によりますと、我が国の総人口は、前回調査時から約95万人減少し、その内、約85万人を15歳未満の子どもが占めており、少子化に歯止めがかからない深刻な状況にあります。

このような状況にあって、本市では、「子育てするならたつの市」をスローガンに掲げ、子育て環境や経済的支援の充実により、15歳未満の子どもや子育て世代において、転入超過の傾向が続いています。

この流れをより大きく確かなものにするため、本年度実施の子育て世帯への臨時特別給付金の独自支給に加え、高校生の通院についても医療費無料化の拡大や母子家庭等の医療費助成の所得制限緩和、保育所・認定こども園での一時預かり実施園の拡充など、子育て世代に寄り添った施策を展開してまいります。

小・中学校におきましては、小中連携の取組を通して、義務教育9年間を見据えた小中一貫教育を推進するとともに、子どもたちにとって望ましい教育環境を確保するため小・中学校の適正規模・適正配置に取り組んでまいります。

また、コロナ禍による臨時休業であっても、学習機会が確保できるようGIGAスクール構想で配備したタブレット端末を活用し、オンライン学習等の充実を図ります。

学校給食につきましては、令和5年4月からの2センター方式による給食実施に向け、北学校給食センター建設工事を計画的に進め、安全で安心な学校給食の提供に努めてまいります。

コロナ感染に不安を覚え、こもりがちになる高齢者が安心して外出できるよう「高齢者おでかけ支援事業」を引き続き実施するとともに、「敬老えらべるギフト事業」を実施いたします。

また、各市民団体で活躍されている女性のつながりを強化するため、女性活躍ネットワーク会議の開催や女性が中心となって企画するセミナーを支援することで、女性が輝くことができる男女共同参画社会の実現を目指してまいります。

多様化する療育ニーズに対応するため、障害児通所支援センター「はばたき園」の環境を整備し、保育及び言語訓練の療育回数を増やすなど、発達の状態や障害特性に応じたきめ細かな療育事業を展開いたします。

さらに、障害のある人もない人も誰もが楽しめるイベントを開催し、障害の有無によって分け隔てられることなく、個性や多様な生き方を尊重し合い、誰一人取り残すことなく、穏やかに安心して暮らせるまちの実現に努めてまいります。

2 暮らしやすさが誇れるまちづくり

第2次たつの市総合計画後期基本計画の策定に当たり実施した市民アンケート調査によれば、約74%の方が「たつの市に住み続けたい」と回答され、5年前の調査同様、多くの市民がたつの市に住み続けたいと望まれています。

一方で、本市に期待することについては、「子育て支援の充実」に次いで、「産業振興により経済を活性化させ、安心して働ける環境をつくる」が高く、雇用と生活の深い相関関係をうかがうことができます。

このため、トップセールスによる企業誘致に加え、新たなにぎわいと雇用の創出に期待を寄せる山陽自動車道龍野IC周辺エリアに、都市交流拠点にふさわしい商業施設を集積させるため土地区画整理事業に係る調査等を引き続き実施いたします。

市内企業の大半を占める中小企業においては、コロナ禍の影響に加え、少子高齢化の進行により後継者不足が懸念されていることから、事業承継に係る経費を支援することで、地域産業を次の世代に引き継ぎ、地域活力の維持に努めてまいります。

農業者の高齢化や担い手の減少につきましては、農地中間管理事業を活用し、中心経営体へ農地の集積・集約化を促進するとともに、耕作放棄地の解消に努め、農業の有する多面的機能の保全に努めてまいります。

市民の誰もが安全で快適に移動できるようJR山陽本線竜野駅にアクセスする自由通路のバリアフリー化に加え、駅周辺道路や駅前広場、駅舎の整備を推進いたします。

コロナ禍で大きな打撃を受けた観光の振興につきましては、重要伝統的建造物群保存地区へスムースにアクセスできる市営駐車場の整備や青空市などの開催に加え、市民の手で地域の魅力を発掘・発信する取組やAR観光アプリを更に充実させることで、訪れたいと思えるまちづくりに取り組んでまいります。

市民の憩いの場である龍野動物園につきましては、動物福祉に配慮した上で、バリアフリー化、障害のある子もない子も一緒に遊ぶことができるインクルーシブ機能を備えたすべての利用者にやさしい公園整備に着手いたします。

循環型社会の形成を目指し、各家庭で余っている食品を持ち寄るフードドライブの取組に加え、民間事業者と連携し、食品メーカー等の過剰在庫や返品等によって発生する食品とそれを必要とする団体等とをマッチングさせるプラットフォームを構築し、食の支援と食品ロス削減に取り組んでまいります。

また、近年、地球規模の気候変動による集中豪雨や台風の大型化、切迫する南海トラフ地震など、大規模自然災害の発生リスクが懸念されています。

このため、宮内1号雨水幹線(宮内川)改修等の浸水対策事業を実施するとともに、消防力を強化するため支援車やドローンを配備し、安全安心で暮らしやすい生活環境の確保に努めてまいります。

3 新たな時代に順応した自治体DX

人口減少の進行による労働力不足に加え、今般のコロナ禍により必要に迫られたデジタル技術の活用や地方回帰の兆候など、社会は大きく変容しています。国では、地方からデジタルの実装を進め、都市との格差解消と地域活性化を目指す「デジタル田園都市国家構想」のもと、直面する様々な課題の克服を目指しています。

本市におきましても、市民の暮らしを支える行政のあり方を改革する好機と捉え、「行かなくてもよい市役所」、「すべての市民がデジタルの恩恵を享受できる社会」を主眼とし、オンライン申請の普及やキャッシュレス決済の拡充など、一人ひとりのニーズに合った行政サービスを提供し、誰一人取り残さない、人に優しいスマート自治体の実現に取り組んでまいります。

加えて、デジタル社会の基盤となるマイナンバーカードの普及につきましては、国が目指す取得率100%に向けて、専用窓口の設置、出張申請や啓発活動を実施いたします。

SNS(フェイスブック、インスタグラム)を有効に活用し、世代に応じた情報発信やAIチャットボットによる移住相談など、必要な情報を必要とする人に、迅速かつ的確に届ける広報活動に取り組んでまいります。

今後も厳しい財政状況が続く中、PFIやDBO、PFSなどの民間ノウハウを最大限活用し、市民ニーズの多様化、高度化に適切に対応できる質の高い行政サービスを維持いたします。

さらに、公共施設等の管理につきましては、たつの市公共施設等総合管理計画に基づき、施設の再編や長寿命化に努めるとともに、未利用財産の活用や処分を推進いたします。

これまで各市町それぞれが提供してきた行政サービスについて、役割や機能を分担することで、更に効率化が図れる分野につきましては、定住自立圏や連携中枢都市圏を構成する市町との連携により、持続可能な行政運営に努めてまいります。

今後、直面するであろう様々な課題は、行政だけの力で乗り越えられるものではありません。私は、先の市長選挙で、多くの市民、事業者の方々から、たつの市に対する熱い思いをお聴きし、まちづくりには、市民、事業者、各種団体など、様々な主体の参画が不可欠であると感じています。

あらためて「市民が主役」の政治姿勢を貫き、新たな時代に順応した市政運営に努めてまいります。

令和4年1月4日「新年賀会」祝辞から

令和4年新年賀会の様子皆様、明けましておめでとうございます。
令和4年の新春を健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。皆様方には、日頃から市政進展のため、格別のご支援とご協力を賜っておりますこと、厚くお礼を申し上げます。

先の市長選挙におきましては、市民の皆様からのご信任を賜り、引き続き市政運営の舵取り役を担わせていただくことになりました。新年を迎え改めまして、その使命と重責に身の引き締まる思いでございます。今後も市政のあゆみを進めるべく、全力で市政運営に取り組んで参りますので、どうか引き続きのご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

新型コロナとの対峙も3年目となりますが、皆様方には、新型コロナ感染防止対策にご理解とご協力をいただき心から感謝を申し上げます。とりわけ、新型コロナ感染症患者の治療や予防の最前線で奮闘されている医療従事者をはじめ、現場スタッフの皆様には、心から敬意と感謝の意を申し上げます。

龍野商工会議所様におかれましては、昨年11月に創立70周年を迎えられ、これを契機に会員相互のつながり、連携をより一層強化され、地域経済の先導役として、本市商工業や観光事業の振興をはじめ、新型コロナ感染拡大防止のための様々な取組を積極的に展開されるなど、地域振興のためにご尽力を賜っておりますことに深く感謝を申し上げます。

昨年を振り返りますと、まさに「激動」の一年でありました。菅政権から岸田政権への政変、4年ぶりの解散総選挙という政局激動の年。また、緊急事態宣言下で開催されました東京オリンピック・パラリンピック。そして、昨年もコロナ禍に揺れた年でありました。本市では医師会をはじめ、関係機関との協力体制により、早期にワクチン接種を実施いたしました。円滑なワクチン接種によりまして新規感染者は減少し、現在低い水準で推移している状況です。また、外出自粛を余儀なくされた前回とは異なり、今回の年末年始は初詣や帰省、旅行など有意義に過ごされた方が多いことと思います。地域行事が少しずつ再開され、活気を取り戻しつつありますが、新たな変異株・オミクロン株の出現によって、国内でも感染が拡大している状況であり、警戒を強める必要があります。まずは、ワクチンの3回目接種を着実に実施するとともに、引き続き感染防止対策と地域経済対策の両輪で取り組んで参りたいと存じます。

さて、昨年11月に発足しました第2次岸田内閣では、「新しい資本主義」のもと、経済成長優先を強調し、その主役は「地方」とし、デジタルを通じて人口減少や高齢化、産業空洞化などの課題を解決し、地域活性化を進め、地方から国全体へボトムアップの成長を実現することとしています。経済政策の目玉となっております、子育て世帯向けの10万円給付については、全額現金での一括支給といたしました。さらに、住民税非課税世帯等に対する10万円給付については 早期支給に向け準備を進めているところです。また、マイナポイント付与については、本市におけるマイナンバーカード保持者は約4割で、残りの約6割の方が未申請又は未交付の状況です。ポイントを受け取るために最低条件となるマイナンバーカードの申請・交付のために、窓口の混雑が予想されますので、より円滑な手続きができるよう窓口体制の強化を進めて参ります。

少子高齢化、人口減少社会を見据えた持続可能なまちづくりにおいては、子育て支援を充実させる一方で、学校規模の適正化を図るとともに、小中一貫教育の推進、ICT活用を軸に教育環境の革新に取り組みます。また、民間活力を引き出す土地利用の促進や都市基盤の整備を図るとともに、デジタル化、脱炭素社会に向けた取組を強化し、環境と経済成長に寄与する好循環を創出します。さらには、不断の行財政改革に加えて、事業の新陳代謝を行い、限られた資源を活用しながら創意工夫し、健全財政の堅持に努めて参ります。

ところで、昨年12月に、巨大竜巻がアメリカの6つの州を同時多発的に襲いました。近年、国際社会では気候変動に伴う自然災害が多発し、特に、国内では集中豪雨や大型台風などによる大規模水害が頻発しています。本市におきましても、防災対策を強化するとともに災害への備えを徹底していく必要があります。こうした中、国県の河川並びに道路整備事業において、この4年間で大幅に進捗いたしました。まず、河川整備については、長年の懸案でありました山根川改修をはじめ、林田川や馬路川の河川改修工事が進められており、さらに今月半ばからは、栗栖川の治水工事が着工されるなど、防災・減災のためのハード整備が実施されております。また、道路整備におきましても、揖龍南北幹線「令和跨線橋」や中国横断自動車道「姫路鳥取線」など、市内主要道路において、市民の暮らしを守り、防災・減災に資する道路整備が進められています。このことにつきましては、本日ご臨席いただいております、国会議員の先生方、兵庫県議会議員の先生方をはじめ、関係各位のご高配の賜物と、深く感謝を申し上げる次第です。どうか今後も変わらぬご支援とご指導を賜りますようよろしくお願いいたします。

本日は、各小中学校の校長先生方にもお越しいただいております。先生方には教育現場において、子どもたちの健やかな成長のために日々職務に精励されるとともに、感染症対策など献身的にご対応いただいておりますこと厚くお礼を申し上げます。昨年も様々な分野における市民の皆様の活躍ぶりが印象的でしたが、中でも子どもたちの活躍には目を見張るものがありました。特に、水泳や空手、柔道、女子ソフトボールなどスポーツの分野において、全国大会等で優秀な成績を収められ、たつの市の名声を高めるとともに、多くの感動を与えていただきました。また、誇らしく出場報告する子どもたちの姿に深く感銘を受けました。本年も市民の皆様の大いなるご活躍を期待いたしますとともに、出場される際には、ぜひお気軽に市長の部屋をお訪ねいただければ幸いに存じます。

最近の耳寄りな話題といたしましては、昨年末のM-1グランプリファイナリストに選ばれました、お笑いコンビ「インディアンス」の田渕章裕さんは、たつの市出身の方であります。番組放送後さっそく、新宮町にありますご実家をお訪ねし、親御さんのところへお祝いの挨拶に伺いました。「3年連続ファイナリスト」入りという快挙にご両親も大変喜ばれておりました。地元からエールを送り、田渕章裕さんのますますのご活躍を期待するものです。

本年は「寅年」でございます。「寅」はもともと「螾(いん)」という漢字が当てられていました。この「螾」という字には、「動く」という意味が込められています。令和4年度は、本市まちづくりの指針となる「第2次たつの市総合計画後期基本計画」をスタートさせる重要な節目の年でもあります。「動くが吉」、まさに始動するにふさわしい年と言えます。

一方、動物の「虎」は「決断力と才知」の象徴とされています。「虎視眈々」と社会情勢を睨み、ポストコロナ社会への変革を先駆け、「虎の如く」より一層強い気持ちをもって、市政のさらなる飛躍のために勇往邁進する所存です。

たつの市の輝く未来のために、市民の皆様と対話を積み重ねながら、市の将来像「みんなで創る 快適実感都市 たつの」の実現に向け、これからも全力で市政運営に取り組んで参りますので、どうか一層のお力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

結びといたしまして、たつの市の安寧と市民の皆様のご多幸をご祈念申し上げますとともに、本日ご参会の皆様の今後ますますのご健勝とご多幸を心から祈念いたしまして、年頭にあたっての挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和4年1月4日「仕事始め式」訓示から

令和4年仕事始め式の様子明けましておめでとうございます。
新年を迎え、皆さんのはつらつとしたお顔を拝見しとてもうれしく思います。また、皆さんのやる気と熱意がひしひしと伝わり心強い限りです。昨年1年間、皆さんは、市政の進展と市民福祉向上のため、職務に精励され、献身的にご尽力いただきましたこと、まずもってお礼を申し上げます。取り立てて、最前線で新型コロナに対応いただいた医療従事者の皆様をはじめ、現場スタッフには感謝あるのみです。

さて、先の市長選挙においては、市民の皆様の信託を受け、引き続き市政運営の重責を担わせていただくことになりました。とりわけ、このたびの選挙で、私は40項目にわたる政策提案をしました。市民の皆様からいただいた信任を背に、なお一層邁進していく覚悟で、公約実現のために英知を結集し、全力で取り組む所存です。

外出自粛を余儀なくされた前回とは異なり、今回の年末年始は、初詣や帰省、旅行など有意義に過ごされた方が多いと思います。人流や物流が増え、地域の活気を取り戻しつつありますが、新たな変異株の出現など、まだまだ油断はできない状況です。未だ収束に見通しが立たない中、次のリスクに備え、引き続き感染防止対策を行い、ワクチンの3回目接種を着実に進めます。

昨年11月に発足しました第2次岸田内閣では、「新しい資本主義」のもと、経済成長優先を強調し、その主役は「地方」とし、デジタルを通じて人口減少や高齢化、産業空洞化などの課題を解決し、地域活性化を進め、地方から国全体へボトムアップの成長を実現することとしています。

また、経済政策の目玉となっている子育て世帯向けの10万円給付については、現金での一括支給とし、住民税非課税世帯等に対する10万円給付については 早期支給に向け準備を進めています。また、マイナポイント付与については、本市におけるマイナンバーカード保持者は約4割で、残りの約6割の方が未申請又は未交付の状況です。ポイントを受け取るために最低条件となるマイナンバーカードの申請・交付のために、窓口の混雑が予想されますので、より円滑な手続きができるよう早期に窓口体制の強化を進めます。いずれにしましても、現場スタッフの皆さんには大きな負担をかけますが、市民の生活を支えるために、ご尽力とご協力ほどお願いします。

昨年12月に、巨大竜巻がアメリカの6つの州を同時多発的に襲いました。気候変動の影響など様々な要因が考えられる中、災害の発生頻度と被害の甚大さは増加傾向にあり、今後、防災対策を強化し、災害への備えを徹底する必要があります。

昨年、様々な地域行事や会合に出席させていただく中で、職員が主体的に参加し、精力的に取り組む姿が見てとれました。特に、新宮地区における城山城整備や室津海岸における漂流ゴミの撤去など、職員が地域の方々と様々な課題に向き合い、現場で一緒に汗を流し、膝を突き合わせながら熱心に取り組まれていることは大変誇りに感じます。また、昨年募集しました「職員改善提案」や「スマート自治体推進に係る業務改善提案」において多くの提言がありました。常に問題意識を持ち、全庁的な視点から市全体の利益のために、提言していただいた職員を高く評価し、深く敬意を表するものです。提言内容について、有効と判断されたものは、「即実行」に移すことを念頭に、積極的に活用するとともに、その発想や着眼点を参考に今後の改善につなげてください。

ところで、これからのまちづくりを考える上で、意識しておくべき大きな流れ、それは「人口減少」・「デジタル化」・「脱炭素」の3つです。刻々と変化する時代に対応し、押し寄せる激動の荒波を乗りこなすには、立ちはだかる「壁」をまち未来創生の「扉」と捉える柔軟な思考力と、強靭な精神力、状況判断できる直感力を養うことが重要です。そのうえ、職員一人ひとりが付加価値の高い業務を行い、時間的制約の中で、最大のパフォーマンスを発揮することが肝要となります。

もっともコロナ禍によってデジタル技術による社会活動は、その利便性が広く認識され、一過性の代替策と言うより、不変的なものとしてデジタル社会への順応が意識付けされました。業務の見直しと適切なデジタルツールの活用は、表裏一体の関係にあります。年齢、性別、障害の有無等に関わらず、誰もがデジタル化の恩恵を享受できる社会の実現にあたっては、デジタル革新へのプロモーション(推進)とリーディング(誘導)の両輪でのアプローチが必要不可欠です。民間企業等との連携の必要性はこれまで以上に高まり、前例のないステージへ移行するこれからの時代に、「前例がない」ことを理由に「できない」とする選択肢はありません。限られた人員と予算でいかに多様化する市民ニーズに応えていくか、このまちに必要な施策とは何か、地方創生に資する本市ならではの独自施策を打ち出していくことで、地方が主役となり、国全体へのボトムアップの成長につながると確信するものです。

管理職の皆さんは、チームリーダーとして何事にも率先垂範し業務に従事いただいているところです。成果を出すチームとはどういうものか。職場のマネジメントにおいて大事なことは、メンバーの「やる気」を引き出すことです。仕事のやり方、進め方を自ら決めるのではなく、チームで決めるよう心がけてください。まずは部下を信頼すること、すべてはそこから始まります。今一度、原点に立ち返り、「与えられた職場で全力を尽くす」思いで、チーム一丸となって前向きに取り組んでください。また、自身のストレスへの気付きを促すとともに職場改善を進めることにより、メンタルヘルス不調の未然防止に努めてください。

ご存じのように、来年度は、本市まちづくりの指針となる「第2次たつの市総合計画後期基本計画」をスタートさせる重要な節目の年となります。今年は「寅年」で、「寅」はもともと「螾(いん)」という漢字が当てられていました。この「螾」という字には、「動く」という意味が込められています。「動くが吉」、まさに始動するにふさわしい年です。

また、六十干支では「壬寅(みずのえとら)」の年にあたり、「壬寅」は、厳しい冬を越え春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる年と言われています。すなわち「春の胎動が大きく花開くためには、地道な自分磨きを行い、実力を養う必要がある」ことを示しています。
一方、動物の「虎」は「決断力と才知」の象徴とされています。「虎視眈々」と社会情勢を睨み、ポストコロナ社会への変革を先駆け、「虎の如く」より一層強い気持ちをもって、市政のさらなる飛躍のために勇往邁進する所存です。

市の将来像「みんなで創る 快適実感都市 たつの」の実現に向け、皆さんも心機一転、持てるポテンシャルを最大限に発揮され、さらなるご活躍とご奮闘を期待しています。
皆さんにとって、実り多い1年となりますことを心から祈念しまして、年頭にあたっての訓示とします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和3年9月16日「令和3年第4回たつの市議会定例会」一般質問から

 

 令和3年9月17日議会答弁

 

令和3年9月16日(木曜日)、令和3年第4回たつの市議会定例会一般質問において、「住みたいまちたつのを実現するための山本市政の現状と未来への展望について」のご質問があり、市長としての私の考えや思いをお答えさせていただきましたので、要約してお知らせします。

1 今後のコロナ対策への取組について

収束を見せないコロナ禍について、引き続きどのような取組を考えているか。

ワクチン接種は、12歳以上の接種対象者の約75%が1回目を終えられ、おおむね10月末には、接種希望者の全員が接種完了見込みです。政府が検討している3回目接種については、国の動向を注視し、速やかに実施できるよう取り組み、また、学校園の児童・園児への感染予防対策のためのスクリーニング検査として、PCR検査キット又は抗原検査キットの予算計上について検討する。

2 行財政改革の推進について

これまで実施された行財政改革と、これから取り組まれる計画について伺う。

これまでに実施した行財政改革の一例として、たつの市民病院の地方独立行政法人化による医業収支の増収(1.7億円)。下水道使用料の改定による安定的な事業経営、人口規模に見合った公共施設の再編、測量業務等の一部直営化や設計施工一括発注(DB)方式などの導入。
これからの行財政改革については、市税収納率の維持・向上、ふるさと納税制度の活用など歳入確保、デジタル化によるスマート自治体への転換、新たな官民連携の活用、施策の実現を支える人材育成などを推し進めたい。

3 我々の大切な宝、子どもたちのための施策について

子育て施策の更なる充実について、新たにどのように考えているのか伺う。

給食費の無料化は、小学校、幼稚園・保育所・こども園までの拡充を、医療費の無料化は、高校生までの拡充を、財源を確保した上で実施。障害のある子どもたちも一緒に楽しめるインクルーシブ公園の整備など。

教育環境設備の整備(エアコン・施設の雨漏り)の計画について。

本市の設置状況は、普通教室は小中学校ともに100%、特別教室は小中学校合計で52.7%、来年度以後、未設置の図書室・技術室・家庭科室等の設置について計画的に進める。
学校施設の雨漏りは、学校からの連絡があった場合には迅速に対応している。
現在は、御津中学校体育館のアリーナと体育倉庫において、修繕に着手している。大規模な修繕を要する施設は、計画的に取組を進める。

4 高齢者、障害者施策の充実について

高齢者施策の更なる充実について、新たにどのように考えているか。

「骨折」「肺炎」「糖尿病性腎症」の健康課題に対して、訪問指導等を行う健康長寿化事業を積極的に推進する。高齢者が住み慣れた地域で引き続き安心して暮らせるよう、ICTを活用した新たな見守り支援事業の実証実験を行い、フレイル予防等、コロナ禍における新しい生活様式に対応できる施策を展開する。

障害者スポーツの更なる普及に努めてはどうか。

一例として「兵庫県障害者のじぎくスポーツ大会」の会場を本市に誘致するなど、実現可能な方策を今後検討する。

5 たつのの観光施策及び地域の特産物への支援の充実について

重伝建、室津、新舞子、梅林が連携した観光施策をどのように考えているか。

本市の観光資源や観光施設を結ぶ市内観光ルートについて、市役所を起点とした2ルートを設定。超小型モビリティレンタル事業では、本竜野駅を起点とした市内4ルートの観光モデルコースを設定している。また、たつの市観光協会ホームページにおいて、市内観光ルートのモデルコースを5つ紹介している。

体育館等運動施設を御津地域に整備することで地域の活性化も図れるのでは。

「たつの市公共建築物再編実施計画」において、公式競技ができる体育館等運施設の整備について、検討する。

地域の特産品である牡蠣、大根、トマト、サーモン、食肉などへの支援充実は。

市ホームページやたつの市観光協会ホームページへの掲載、道の駅等での販売などのほか、「ひょうご食品認証制度」の活用や、たつの市ふるさと応援寄附金に対する返礼品へ積極的に採用するなど、広くPRすることに努めている。6次産業化による海外等への市場拡大に取り組む事業者を支援するなど、様々な地域産品の付加価値を高める施策を展開する。

6 未来へのまちづくりについて

山陽自動車道龍野ICから南の揖保町までの開発計画についての考えを伺う。

龍野ICから四箇交差点までの区間を、市街化区域に編入し商業施設の誘致に向け、地権者等の関係者と協議を進めている。今後、四箇交差点から南の揖保町までの地域については、四箇・大道地区のまちづくり活動が軌道に乗り、市街化区域へ編入された後に、高い交通利便性を生かしたまちづくりを図りたい。

(1)JR山陽本線の新駅を揖保町に設置することで、まちの発展が見込めないか。
(2)国道2号、JR山陽本線の正條地区に跨線橋を設置することについて
(3)揖保町北部から揖保川町半田地区に架かる龍野新々大橋の計画について
(4)新宮町下笹から新宮町吉島に架かる新宮大橋の計画について

これらは、「未来へ向けた挑戦(私の夢)」として、将来に向かって邁進していきたいという思いから、その方向性を打ち出させていただいたものです。
揖保町に新駅を設置することについては、中央幹線の交通利便性を生かしたまちづくりにつながると考えており、今後の社会情勢の動向を見極めた上で、検討していきたいと考えています。
跨線橋の整備については、国道2号、山陽本線が県道たつの竜野停車場線と交差していることで、多くの交通事故や交通渋滞などの弊害を誘発している状況で、本市だけでなくJR、国土交通省が以前から抱えている懸案であるため、その解消に向け、国土交通省、兵庫県へ要望してまいりたいと考えています。
龍野新々大橋及び新宮大橋の計画については、都市基盤整備を推進するということ、つまり、道路交通網の形成は、防災、流通の観点からその整備効果は非常に大きいものであり、市の活力を生む源であるという認識のもと、検討してまいりたいと考えております。

 

ご質問に対する回答につきましては、以上になりますが、たつのの市政を任され、4年が経過しようとしております。この間、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解を得ながら、私の基本姿勢である「市民が主役」を念頭に市民目線と現場主義の徹底に努めるため、「市民対話広場事業」や「新春座談会」など市民の皆様の生の声を聴く機会を設け、たつの市の未来についてたくさんの方々、また様々な各種団体の方々と膝を突き合わせて、直接対話を行なってまいりました。
その対話の中で、頂戴した数々の意見を私なりに分析し、そして心に留め、たつの市の未来像を見据えた上で、実現の可能性を見極め検討していくよう関係各課に対し、指示しているところでございます。
すべての事業の実現には、財政的な課題等ございますが、人口減少社会を見据えた持続可能な行財政運営を図り、引き続き「住みたいまちたつの」の実現を目指し、全身全霊をかけてチャレンジして参る所存でございますので、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げまして、答弁を終わります。ありがとうございました。

令和3年4月1日「令和3年度辞令交付式」訓示から

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皆さん、おはようございます。令和3年度がスタートし、新たな気持ちで新年度を迎えられていることと思います。私も市政発展の歩みを進めるべく、新たな気持ちで新年度に挑む所存でございます。昨年1年間、それぞれの部署において、市政の進展と市民福祉向上のため、献身的にご尽力いただき、深く感謝の意を申し上げます。とりわけ、新型コロナウイルス対策に奔走した1年でありましたが、コロナ対策の最前線で対応に当たっていただいた全職員に、心から感謝とお礼を申し上げます。まだ終息の見通しが立たず、緊急事態宣言の全面解除から再び新規感染者が増え、「第4波」への懸念が高まっています。令和3年度も引き続き、コロナ対策に万全を期さなければなりません。今年度新たに「危機管理監」を設置し、「新型コロナワクチン接種対策チーム」を中心として、ワクチンの円滑な接種に向け鋭意取り組むとともに、「感染防止」と「地域経済の回復」の両立を目指し、全庁一丸となった対策を着実に実施して参ります。

さて、本日付けで総勢234人の異動発令を行いました。今回の人事異動では、市の重要課題に迅速かつ的確に対応できるよう、効果的・効率的な行政運営に配慮し、職員個々の能力や意欲を重視した適材適所の人員配置に努めました。ヒアリングを踏まえ、本人の希望や意見にできるだけ配慮しましたが、意に反する結果であったと感じる職員もいると思います。組織としてより良く機能させるため、十分に検討を重ねた結果であります。人事異動は、「自己変革」、「自己開発」のチャンスでもあります。厳しい環境の中で経験をすることは、皆さんの強い力となり、成長の糧になると信じています。管理職の皆さんは、これまで以上に市政が活性化するよう、今一度、原点に立ち返り、「市民目線」、「現場主義」に立ち、「与えられた職場で全力を尽くす」思いで、前向きに取り組んでください。

本日付けで採用された16名の新入職員の皆さん、心から歓迎いたします。皆さんは、たつの市の新入職員として、内外から期待と注目を浴びていることを認識し、常に良識ある行動を心がけるようにしてください。今抱いている期待とのギャップに戸惑うこともあると思いますが、初心を忘れることなく、皆さんの持てる力とアイデアを存分に発揮し、職場にフレッシュな風を吹き込んでいただきたいと思います。まずは「元気な挨拶」を心がけるようにしてください。大いに期待しています。

話は変わりますが、一昨日、市役所の通路で「案内板を見ても、結局、聞かないと分からない。」と、話しながら帰られている年配の女性を見かけました。本庁舎は新しく便利になる一方で、庁舎内が広くなったため窓口までの動線が長くなります。案内の表示や案内係の設置など十分配慮していますが、いずれにしてもすべての利用者にやさしい庁舎は、「心を込めたおもてなし」がなければ実現するものではありません。「Smile(笑顔)」、「Speed(迅速)」、「Sincerity(まごころ)」(3S)の声かけを意識しながら、この庁舎が市民の皆様にとって親しみやすく誇りに思っていただけるよう、より一層「きめ細かなサービス」の提供を心がけてください。

続いて、年度始めに当たり、次の3点のことについてお伝えいたします。

1点目は、「先見の明」です。限られた財源をいかに有効に使うかは、皆さんの知恵にかかっています。今まさにポストコロナをにらみ、コロナ終息後の先にあるたつの市の姿を描き、その具体化への道筋をつけなければなりません。今後人口減少のフェーズに入り、私たちは大きな時代の変化の中にあって、新しい時代のニーズを的確に捉え、一つ先を見通した行動、時代を先取りした取組が求められています。そのため、常日頃から見聞を広め、先を見据えた力、いわゆる「先見の明」をもって、積極的な姿勢で業務に取り組んでいただくよう心がけてください。

2点目は、「人が育つ組織」です。部下をしっかり育成していくことは、管理職の使命です。批判をしていても部下は育ちません。部下の評価は、上司であるあなたの評価につながります。部下を深く理解し、その成長を見守る姿勢が管理職には求められます。部下に対して、「ありがとう」、「よくやった」と感謝の気持ちで、日頃の仕事ぶりを労うことも大切です。「ありがとう」の気持ちを可視化することで、部下との信頼関係ができ、その結果、職場の士気を高め、組織力の向上につながっていくものと思います。「人が育つ組織」のために、ぜひ率先して取り組んでください。

3点目は、「健康な職場」です。働き方改革が推進され、その一環として、長時間労働の是正と時間外勤務の縮減が求められていることはご承知のとおりです。これらと併せて考えるべきことが「健康管理」です。複雑化・多様化する行政課題への対応など、ストレスを感じる局面は多々あろうかと思います。管理職の皆さんは、日常的に効率的な業務の進行管理を行うとともに、部下の健康状態の把握と健康管理に努める必要があります。相談しやすい環境づくりを整え、一人の職員が抱える仕事量を共有し、課題解決に向けてチームワークが発揮される「健康な職場」づくりをお願いします。

以上3点のことを踏まえ、皆さんそれぞれに新たな目標や夢に向かって、職務に精励してください。さらには、庁内関連部局の横断的な連携・協力の推進、様々な行政課題に的確に対応していくために、職員一同大所高所に立って、所管部局のいわゆる縦割り行政に縛られることなく、力を存分に発揮されることを期待しております。

最後に、令和3年度のテーマであります、未来応援 住みたいまち たつの「ウィズコロナ 新しい未来への挑戦」の実現に向け、市民の皆様が住み続けたい、住んで良かったと実感できる「ふるさと たつの」の創生に全力をもって邁進していただきますことを強く希望し、年度始めに当たっての訓示といたします。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

お問い合わせ

所属課室:企画財政部広報秘書課 

住所:兵庫県たつの市龍野町富永1005-1

電話番号:0791-64-3211

FAX番号:0791-63-3786

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