脳脊髄液減少症について
近年、交通事故やスポーツ外傷等の後に、脳脊髄液が漏れ出し減少することによって、起立性頭痛などの頭痛、頸部痛、めまい、倦怠、不眠、記憶障害などの様々な症状を呈する「脳脊髄液減少症」と呼ばれる疾患が起こりうるのではないかという報告が一部の研究者から発表されています。
この疾患については、未だ統一的な診断や治療の基準が確立されておらず、国において診断基準等を検討するための研究班が設置されるなど、医学的な解明が進められている段階にあります。
一方で、事故等の後遺症として、通常の生活を送ることに支障が生じているにもかかわらず、周りの人から怠慢である等の批判を受け、十分な理解が得られなかったことなどの事例も指摘されています。また、この疾患は日常的な出来事によって引き起こされる可能性があります。
- 平成23年10月に厚生労働省研究班(脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する調査研究)が脳脊髄液漏出症の画像診断基準などを公表しました。研究班は、診療指針の作成を目指し、取組みを続けています。
- 平成28年4月から、硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)が保険適用となっています。
診療可能な医療機関について
兵庫県内の脳神経外科、脳神経内科、神経内科、整形外科、麻酔科のいずれかを診療科目とする医療機関に対して実施したアンケート調査の結果、脳脊髄液減少症の診療が可能と回答のあった医療機関のうち、公表することに承諾が得られた医療機関の一覧表を下に掲載しています。
【診療可能な医療機関一覧】令和5年8月現在 (PDFファイル: 72.3KB)
次のことにご留意ください
- ここに掲載されている医療機関でしか診療を受けられないということではありません。
- 掲載されている情報は調査時点のものですので、受診の際には必ず事前に医療機関へお問い合わせください。
- 診断や治療方法については確立したものではなく、各医療機関によっても異なりますので、担当医師とよくご相談ください。
相談対応
この疾患における診断基準が確立されていないため、患者の実態についての把握が困難な状況にありますが、相談・診療を希望されている患者さんがおられる現状を踏まえ、県健康福祉事務所において、この疾患にかかる相談に対応しています。
問い合わせ先
龍野健康福祉事務所(地域保健課)電話:0791-63-5142
更新日:2025年03月31日