皮から革で

更新日:2025年03月31日

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1.原皮の輸入

アメリカ、ヨーロッパ、東南アジア、オーストラリアから日本へ矢印が描かれている世界地図のイラスト

牛、馬、羊、ヤギの皮などが輸入され、豚皮のみが国産原皮となっている。原皮は、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、東南アジアなどから輸入される。成牛の皮が多く、厚くて大きい皮がハイド、うすくて小さく軽い皮をスキンと区別している。

2.原皮倉庫

コンテナに入っているたくさんの皮の写真

日本の港へ到着後、いろいろな手続きをして倉庫へ持ち込まれます。その後、各工場へ運ばれます。くさらないように、ほとんどが塩付けされています。

3.原皮水洗い

たくさんの皮をフォークリフトで持ち上げ、機械の中に入れようとしている写真

原皮についている汚物を取りのぞきます。汚れた水は処理をして、きれいな水にしてから外へ流します。
直径約3メートル、容積20立方メートル、原皮100枚がはいります。

4.背割

床に置かれた多くの皮を男性が切っている写真

作業がしやすいように1頭分の革を背筋に沿って半分に分けます。

5.フレッシング(裏うち)

男性が、ローラーがついている機械に皮をかけて作業している写真

フレッシング(裏うち)を使って皮の肉面に着いている肉やしぼうを取り除きます。

6.脱毛、石炭漬

男性が大きな槽の上に立ち、棒を持って中の様子を見ている写真

石炭に漬けて皮をふくらませ、毛を毛根からぬき取ります。毛をぬき取った(銀面)が皮の表面になります。これには、三日間かかります。

7.分割(スプリッテング)

4人で皮を機械で押さえ、はさみで切っている写真

注文に応じて厚さをととのえるので、非常にむずかしい仕事です。

8.なめし

皮を円形の機械に入れて回している写真

クロムなめし、タンニンなめしなどの方法で、皮にいろいろな耐久性を持たせます。
皮がくさらないようにして、弾力性、耐熱性をもたせます。
皮から革へかわるところです

9.等級選別

台に置かれた革を陽があたる場所で男性3人が確認している写真

革の表面の欠点が多いか少ないかを見分けます。

10.水しぼり

男性が革をロールがついている機械で作業している写真

水分を取り除くと同時に革を伸ばします。しめった革を回転するフェルトのロールでのばしながら水をしぼりだします。

11.シェービング

男性が革を2つのロールの間にいれて作業している写真

革製品の用途に応じて革を削って最終的な厚みにします。お客さんに応じて、2~2.5ミリメートルの厚さにするなど、十五年くらいの経験を必要とします。

12.再なめし、加脂、染色

男性が革を染めて、染められた革が台の上に積み上げられている写真

革のやわらかさなどを調整しながら約一日かけて染色します。これまでの作業で脂肪がなくなり、革がパサパサしているので油を加えてやわらかさも取りもどします。

13.セッター(伸ばし)

ローラーがついている機械で男性2人が革を持って作業している写真

染色した革の水分を取り除くと同時に革をのばします。
革に傷をつけないようにしています。

14.乾燥(真空乾燥)

5本のホースが横にかけられている機械の写真

網、金属板などに革を伸ばしながら張って乾燥します。約三、四日でかわきます。
真空乾燥では、真空状態にして、80~100度で水分をとばします。

15.自然乾燥

同じ色に染められた革ごとに陰干しされている写真

革を風通しの良い外でかわかします。天井などにつるして、かげ干しします。
せんぷうきで風を送っています。

16.ネット張り

染められた革のふちを男性2人がたくさんの金具で固定し伸ばしている写真

革のしわを取るために、ひきのばす作業です。昔は、板の上にたくさんのくぎをうってのばしていたので、大変な作業だったそうです。1時間ねかせると約1.4倍になります。

17.えんだち

革を台の上に置いて革のふち辺りを切り取っている写真

製品を仕上げるのに不必要な革のえん回りを切り取ります。

18.塗装作業(手ぬり)

革を台の上に広げ、女性が手に道具をつけて塗りこんでいる写真

手ぬりでは、オイルや塗料を革にぬりこみます。夏と冬でぬり方がちがうので、3~5年以上の経験が必要です。

19.塗装作業(スプレー)

男性がローラーがついている機械に革を広げて作業をしている写真

しわのないように空気でほこりを取り除いてから、スプレーを使って着色します。

20.ステーキング

男性が機械の上に革を広げて作業をしている写真

乾燥した革をほぐしてやわらかくします。

21.つや出し(ポリッシング)

男性が革を機械の中に通しながら作業をしている写真

フェルトやクロスをシリンダーにまき、回転させて革表面をみがいて、つやを出します。

22.型押し、アイロン

男性がローラーがいくつか付いている機械に革を通して作業している写真

をのばしたりつやをだす目的で、80~120℃でアイロンをかけて、美しさを強調します。
また、革にいろいろなもようをつけるために型をおします。

23.計量

細いローラーがたくさん設置してある機械から出てきた革を引っ張って作業している写真

計量器にかけて革の面積をはかります。国内向け(DS)と海外向け(SF)の2種類があります。
(補足)1DS=10センチメートル×10センチメートル

24.検査、出荷

出来上がった革を女性2人で包装している写真

色合いや品質を検査し、出荷します。

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