ため池を知ろう
農業用ため池とは
農業に必要な水を確保するために人工的に造られた池です。たつの市には農業用ため池が202池存在しています(令和5年12月時点)。
兵庫県が農業用ため池の情報を公表しています。
位置情報については下記をご参照ください。
ため池マップまたはたつの市WEBガイド
農業用ため池の管理及び保全に関する法律
近年局地的な大雨や大規模な地震によって、全国的にため池の被害が発生しています。ため池は貯水機能を持つ性質上、老朽化や管理の野放化が進めば、周辺地域の安全を脅かす存在となります。
「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」(令和元年7月1日施行)は管理者や行政機関の役割分担を明らかにし、ため池の適正な管理及び保全が行われる体制を整備することを目的として制定されています。
特定農業用ため池とは
大雨や地震などの災害により万が一決壊した場合、周辺区域に被害をおよぼす恐れのあるため池は、法律及び県条例で「特定農業用ため池」として指定されています。たつの市では167池が指定されており、次に類するため池工事には県の許可が必要となります。
堤体の形状を変更する行為
- 土地の掘削
- 土地の盛土
- 土地の切土
- 竹木の植栽
ため池保全に影響する行為
- 水底の掘削
- 岸の形状変更
- 取水設備又は洪水吐きの変更・廃止
- 開発を伴う埋立て
ため池管理者のみなさまへ
令和6年度改訂版「ため池管理マニュアル」が作成されました。日常点検や管理の方法、異常気象や地震時の対応について記載されていますので、ため池の適正な管理のためにご活用ください。
また、「ひょうごため池保全県民運動」のホームページにおいて、ため池管理マニュアルの説明動画やため池の日常点検・管理方法のポイントをまとめた動画が公開されています。詳しくは下記のリンクからご確認ください。
ため池管理マニュアル
ため池管理マニュアル(令和6年度版)(ひょうごため池保全県民運動のサイト)

R6ため池管理マニュアル (PDFファイル: 11.1MB)
ため池管理マニュアルの説明動画

ため池の日常点検・管理方法のポイント
ため池の日常点検・管理方法(ひょうごため池保全県民運動のサイト)
ため池治水活用拡大促進事業
取水期間が終わり、台風シーズンを迎える9月~10月に、ため池の治水機能を有効活用し、周辺地域の浸水被害を抑える取り組みです。この期間、集中的な降雨に備え、3000立方メートルの雨量を貯留出来るように、ため池管理者は水位を調整します。たつの市では次の2池が、県条例に基づく「指定貯水施設」の指定を受け事業を推進しています。
道谷池(新宮町篠首地区)(令和2年7月21日指定)

ドローン使ってやってみた、ため池管理。(ひょうごチャンネルのサイト)
大正池(揖保川町原地区)(令和3年6月22日指定)

ため池は危険!~尊い命が失われる事故は無くなりません~
農業用ため池は、農業に必要な水を貯める農業用施設であり、管理は農家を中心とした地域の方々が担っています。管理者は魚釣りで訪れる方々に手を焼いておられます。ため池は一見、波もなく穏やかで、岸も緩やかな傾斜で「落ちてもすぐ上がれそう」と錯覚しがちです。ところが、農業用ため池は大量の水を貯めることが目的なので、底がかなり深い造りとなっており、本来は人が入ることを想定していません。ため池にいったん足を取られると、なかなか上がってこれません。溺れた人を助けようとした人まで溺れてしまう事例は、農業用ため池の構造にあります。どうか危険な施設であるということを認識し、釣りや遊泳などで近づくのはやめてください。


更新日:2025年03月31日